
一般的に読書は知識を高め、想像力を育み、感情を豊かにすると言われています。
しかし、「読書するだけで本当にそのような効果があるのか」と疑問を持つ人も多いのではないでしょうか?
確かに本を読む効果は、読む本のジャンルや読む人の年齢によっても違いがあります。
例えば小説は感性を刺激し、図鑑や専門書は知識を増やすのに役立ちますが、一方で「読んだ実感が湧かない」とか「内容をすぐに忘れてしまう」といった声も少なくありません。
また、本の値段が高いので、なかなか買おうと思う気がしないとか。
そこで本記事では、大人と子供に読書がもたらすメリット・デメリット、ジャンル別に見る読書効果などについて解説します。
読んだ実感を持ちたい人や、読書効果があるのかを知りたい方の参考にしてください。
***目次***
大人と子供で違う?読書がもたらすメリットとデメリットとは?

大人と子供では、理解力や経験値も違いがありますが、それだけではありません。
読書をする目的や効果など、メリット・デメリットを比較してみました。
(読書がもたらすメリット)
「大人のメリット」
・知識と教養の向上
・・・専門書や実用書を読むことは、実際の仕事や趣味などに役立つことが多く、知りたいことについて詳しく答えてくれることが良いですね。
・ストレス軽減と気分転換
・・・面白い小説などを読むと、現実から離れた小説の世界に没頭することがあり、いつも感じているストレスの軽減や、気分転換になります。
読み終わったあとには、リフレッシュした気持ちになることも期待できます。
・思考力や語彙力の向上
・・・本をじっくり読むことで、思考したり想像したり刺激を受けることで、脳が活性化します。
また、色々な文章を読むことで、言葉の読み方や意味を知ることができ、語彙力も高くなります。
読書好きな人は、言葉をよく知っていることが多いですよね。
「子供のメリット」
・想像力や感受性の育成
・・・図鑑を見ることで、実際に見たことのないものや、見れないものを知ることができ、色々想像することが多くなり、好奇心も増してきます。
また、物語を読むと登場人物に共感したり、反発することもあり、感受性も豊かになってきます。
・語彙力、表現力が向上
・・・読んでいるうちに、いつの間にか言葉の読み方や意味を知ることや、覚えてしまうことがあります。
言葉を知ることで表現力も向上し、コミュニケーション力も高くなります。
・好奇心や学習意欲の向上
・・・読書により知識を広げることで、さらに好奇心が沸いてきます。
知りたいことや、疑問に感じることが増え、そのことが学習意欲の向上へつながります。
(読書がもたらすデメリット)
「大人のデメリット」
・読む時間の確保が難しい
・・・仕事や家庭生活、趣味などに忙しい人は、ついつい読書の時間を確保することがおろそかになってしまいます。
スマホを見る時間はあっても、本を読むヒマは無いという人も多いです。
・情報過多で内容が入らない
・・・読書に対する興味がイマイチで、「どの本を読んだらよいのかわからない」とか、いざ読むと情報量が多すぎて、ついいい加減に読んでしまい、頭に入らないということがあります。
・無理に本を読んで挫折する
・・・自分の好みに合わない本や、面白くない本を選んでしまうことがあります。
結果的に、読書に対する興味を失うことや苦手と感じてしまうことがあります。
「子供のデメリット」
・本の内容がわからない
・・・本人の読書力以上の難しい本や、刺激が強すぎる本を選んでしまうと、理解できずに読書嫌いになることがあります。
・読書に偏りができる
・・・自分の好きな本ばかり読んでいると、読書の幅が狭くなり、他の子供と話しが合わないとか、協調性も低くなることがあります。
・活字離れのきっかけ
・・・読書効果を期待しすぎて、子供の興味に合わない本を強制してしまうと、読書自体が嫌いになり活字離れのきっかけになることがあります。
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小説・図鑑・専門書、ジャンル別に見る読書の効果と得る知識は?

(小説:効果)
・共感力や感受性の向上
・・・登場人物の感情や背景、人間関係などを通じて、コミュニケーション力や他の人への思いやりが育ちます。
・歴史や文化への洞察
・・・時代小説や海外文学は、色々な時代背景や日本と違う文化への理解を深めるきっかけとなります。
・疑似体験による視野の拡大
・・・現実世界の経験だけでは得られない人生の局面や選択肢を、物語を通して疑似体験するため、視野を広げることができます。
(小説:得る知識)
・言葉の表現や文章力が身につく
・・・優れた文章に触れると、自然に語彙や表現を吸収できるため、話し方や書き方の基礎力が上がります。
読書をしている人は、していない人より文字や言葉、意味を知っていることが多いですね。
・人間関係
・・・自分ならこうするなど、心理描写に関する洞察力が向上します。
・文化、時代背景
・・・様々な文化や時代背景、価値観の違いを想像したり理解することができます。
(図鑑:効果)
・好奇心を刺激する
・・・身近な動物・植物・宇宙・人体など、知りたい気持ちが、知識に変わる入り口になります。
・視覚的に理解や興味を持ちやすい
・・・子供でも直感的に情報を理解できるので、わかりやすく興味を惹くので、学習意欲につながります。
(図鑑:得る知識)
・自然科学・社会・技術などの基礎情報
・・・動物、植物、乗り物、鉱物など、様々なものの名前や形、色、生息地、機能といった基本的な情報を絵や写真で見ることで理解できます。
・分類と整理力
・・・生物の分類や地球の成り立ちなど、物事がどのように分類され、どのような関係性を持っているのかを学ぶことで、体系的な思考力が養われます。
・観察力と探求心
・・・図鑑と実物を見比べることで、細部を観察する力や、さらに深く知りたいという探究心が育まれます。
(専門書:効果)
・専門的な情報を知る
・・・特定の分野における深い知識と、論理的思考力を身につけることができます。
・問題解決能力
・・・専門書には、特定の課題や問題に対するアプローチや解決策が提示されており、論理的に問題を分析し、解決に導く力が養われます。
(専門書:得る知識)
・特定分野の深い専門知識
・・・仕事や研究、趣味などに活かすことができる、特定の分野に関する詳細な情報や最新の動向などを深く学ぶことができます。
・情報収集と分析のスキル
・・・専門書に記載されている参考文献などを知ることで、さらに深く情報を収集し、分析するスキルが向上します。

読書のすすめ (全国の青少年と学生に贈る)
新・読書のススメ 文庫
まとめ
大人も子供も、読書の効果を感じるには、自分の「目的に合った本選び」が大切です。
子供には「楽しさ・知識向上」をベースにした体験を、大人には「目的意識」や「関心のある情報収集」から始める読書が効果的です。
読書を通じて得られる知識や経験は、私たちの人生をより豊かにしてくれると思います。