
オリンピックのシンボルと言えば、多くの人が思い浮かべるのは、「五輪マーク」ですよね。
そして五輪(五つのリング)は、五大陸を表すということを知っている人も多いと思います。
でも、この五輪マークの深い意味や、使用するときのルールなどまで知っている人は、少ないのではないでしょうか。
そこで本記事では、五輪マークは誰が作ったのか?色やリングの意味や使用するときのルールなどについて、分かりやすく解説します。
本記事で、五輪マークについて知識を広げ、正しく使用するための参考にしてくださいね。
五輪マークは誰が作った?色やリングに込めた思いとは?

(五輪マークを作った人は?)
五輪マーク(オリンピックシンボル)は、近代オリンピックの父と呼ばれる、フランスのピエール・ド・クーベルタン男爵が考案し、1914年のIOC(国際オリンピック委員会)の創立20周年記念式典で発表されました。
(なぜリングは5個なの?)
5個のリングは重なり合っています。
この5個のリングは、世界の五大陸(ヨーロッパ、アジア、アフリカ、オセアニア、アメリカ)を表していて、世界をつないでいるという意味を含んでいます。
そして、世界中の人々が友情と平和を願うために、手をつなぐことも表しています。
(五輪マークの色は?)
五輪の色は、赤、緑、黒、黄、青の五色ですが、これらの色は当時の世界のほとんどの国旗の中に、どれかが使われているということです。
これも、この色が世界をつないでいると考えても良いのではないでしょうか。
ただし、五色の色については、どの色がどの大陸を指しているかは決められていません。
これは色で区別しない、すなわち、大陸の国や人種、肌の色などで区別しないということなのです。
また、五輪マークを使用するときは、五色を使用しなくてもよく、単色の色でも認められているのですよ。
(五輪マークはなぜリングなの?)
古代オリンピックの開催地の一つデルフォイという場所の、祭壇に五輪の紋章がありました。
それを見たクーベルタンが、紋章を参考にしてデザインしたのが、現在の五輪マークです。
クーベルタンは、世界中の人々が結びつくことを理想としていました。
そこで、リングという切れ目がなく、つながると離れないというものが、平和や連帯のシンボルとしてふさわしいと考えたのです。
五輪マークは勝手に使用できるの?個人利用と商業利用の違いは?

(勝手に使用できるの?)
五輪マークは、国際オリンピック委員会(IOC)の所有する公式な商標です。
そのため、使用するにはルールがあり、誰でも勝手に使って良いものではありません。
ただし、個人利用と商業利用では取扱いが異なります。
(個人利用の場合)
個人的な趣味のグッズ作成や、学校の授業、学習目的で使用する資料、五輪マークを紹介する場合など、非営利目的であれば使用することができます。
ただし、マークを改変したり誤解を招くような使い方、オリンピックのイメージを損なうような使用はできません。
また、公式のものと誤解されるような見せ方も、禁止されています。
(商業利用の場合)
商業利用は、IOCの許可を受けないとできません。
商品の広告やサービスの宣伝、ウェブサイト、販売促進などに五輪マークを使うことは禁止されています。
そのため、商業利用するときは、日本櫓リンピック委員会(IOC)の許可が必要です。
もし無許可で使用していると、商標権侵害として、法的責任を問われる可能性があります。
五輪マークの使用ルールは?法律や規約はあるの?

五輪マークは単なるデザインではなく、国際オリンピック委員会(IOC)の登録商標なので、国際的にも保護されています。
そのため、勝手に使用すると法的トラブルに発展する可能性もあるのです。
(国際的な規約:オリンピック憲章)
憲章の中で、オリンピックに関する基本的な規則を定めており、五輪マークの使用に関する規定や使用条件も含まれています。
(オリンピック等の 知的財産の使用に関する ガイドライン)
日本オリンピック委員会(JOC)は、オリンピック等の知的財産の使用に関するガイドラインを公開しており、具体的な使用ルールや注意点が記載されています。
(関連する法律)
・商標法
・・・商標登録されているので、無断使用は商標権侵害に該当します。
・著作権法
・・・著作物として保護されているので、無断で使用・複製・改変すると著作権侵害になります。
・不正競争防止法
・・・オリンピックに便乗した商業行為による競争を防止するための法律ですが、国際機関の標章として保護されているので、無許可使用は法的責任を問われる可能性があります。
まとめ
オリンピックシーズンや関連するお店などで、五輪マークを見かけることがあるので、何となく商業利用も自由な気がする人もいると思います。
でも五輪マークは知的財産として、国際的にも保護されているので、使用するときはルールを守って許可を取る必要があります。