
私達は日常生活のあらゆる場面で、ピクトグラムやアイコンに接しており、無意識のうちに色々な情報を受け取っています。
そして、これらの記号や絵は単純なデザインで作られており、直観的にどんな意味があるのかが分かるようになっています。
本記事では、このピクトグラムとアイコンの違い、デザインと作り方をご紹介します。
また、作るときの素材の選び方についても、併せて紹介します。
***目次***
一目で分かる!ピクトグラムとアイコンの特徴と違いは?
***ピクトグラム***

***アイコン***

ピクトグラムとアイコンは、どちらも情報を視覚的に伝えるための記号や絵ですが、その目的や使われ方にはいくつかの違いがあります。
(目的)
・ピクトグラム
・・・言葉を使わないで、誰にでも直感的に理解できるデザインで、情報や案内を伝えるのが目的です。
・アイコン
・・・特定の機能、操作、アプリケーションなどを抽象的に表現して、分かりやすくするのが目的です。
(表現)
・ピクトグラム
・・・表現するためのデザインは、世界的に統一されたものやシンプルなものが多く、線や図形を組み合わせて作ったという特徴があります。
多彩な色彩などの装飾的な要素は少なく、機能性が重視されます。
・アイコン
・・・ピクトグラムに比べて、より単純であったり、装飾的な要素が含まれることがあります。
ブランドイメージやアプリケーションの個性を表現するために、色やスタイルが多様です。
(使い方)
・ピクトグラム
・・・駅や空港、病院など公共な場所の案内標識や、非常口やトイレマーク、注意喚起のサインなど不特定多数の人に向けた情報を伝えることに広く使われています。
・アイコン
・・・スマートフォンやパソコンのアプリの起動ボタン、ウェブサイトのナビゲーション、ファイルの種類を示す表示など、インターフェース内で用いられます。
(使っている場所)
・ピクトグラム
・・・トイレマーク、非常口、エレベーターマーク、エスカレーターマーク、国際シンボルま0くなど。
・アイコン
・・・アプリの設定歯車マーク、ファイルのフォルダマーク、再生ボタンの三角マークなど。
キッズペディア マークの図鑑 単行本
世界ピクト図鑑 サインデザイナーが集めた世界のピクトグラム 単行本
初心者でもできる!ピクトグラムとアイコンのデザインと作り方は?

ピクトグラムとアイコンは、使う目的や使い方は違いますが、デザインと作り方については共通することが多いです。
初心者でもちょっとしたコツやツールで、簡単にデザインして作ることができます。
(デザインをする基本的なポイント)
・伝えたい内容を明確にする
・・・伝えたい内容や、目的を明確にすることをイメージします。
例えば、どんな行動をしてほしいのか、またはどこかへ案内したいのか、機能を表したいのかなどです。
・シンプルでわかりやすくする
・・・細かいデザインではなく、誰が見てもすぐに理解できるシンプルで分かりやすいデザインを目指します。
・色を使いすぎない
・・・色は視覚的に重要なものですが、複雑な色彩や過度な装飾は避けましょう。
基本は2色~3色程度で、効果的な表現を考えてください。
・世界共通のデザイン(ピクトグラムの場合)
・・・言葉が通じなくても、世界共通で理解できるようなデザインが良いです。
例えば「➡(矢印)」であれば、言葉が分からなくても、「この方向へ行けばよいのだな」と理解できると思います。
既にあるピクトグラムを参考にして、色々考えてみましょう。
・統一感のあるデザイン(アイコンの場合)
・・・複数のアイコンを作る場合は、線の太さや図形、角の丸みなどを揃えると、全体的に統一感が生まれます。
(初心者でもできる作り方は?)
ピクトグラムやアイコンを作るには、特別のスキルがなくても、トイレマークやエレベーターマークなどが理解できるのであれば大丈夫です。
・デザインの原案を作る
・・・紙とペンがあれば、作ろうと思っているマークのイメージを自由に描いてみましょう。
できるのであれば、色々形を変えたものをたくさん考えましょう。
・無料アプリを活用する
・・・「ピクトグラムやアイコンを作る無料アプリ」などと検索すると、パソコンやタブレットで使える無料アプリがたくさん出てくるので活用しましょう。
Canva、ピクトグラムメーカー、LINECameraなどがあります。
・基本の図形ツールを組み合わせてみる
・・・アプリで作るときは、円や四角、線など基本的な図形を組み合わせて、デザインの原案に近い図形を作ってみましょう。
これらの図形を組み合わせているうちに、新しいアイデアが浮かんだりしますよ。
また、線の太さや色を調整することでも、デザインの印象が変わります。
iOSアプリアイコン図鑑 (ホビージャパンの技法書) 大型本
あらゆる業種につかえる! アイコン・ピクトグラム大全 単行本
著作権フリー素材で使えるピクトグラムとアイコン素材の選び方は?

(著作権フリーに注意!)
著作権フリー素材だからといって、全ての素材が勝手に使用できるとは限りません。
素材を選ぶ際には、適切に選ばないと、結果的に著作権を侵害していたという可能性もあります。
そのため、フリー素材だとしても、許可不要なのか、許可が必要なのかをしっかり確認しましょう。
(著作権フリーの種類を確認する)
・完全著作権フリー(CCOなど)
・・・著作権者が全ての権利を放棄し、商業利用、個人使用、コピー、改変、再配布など基本的に利用者が自由にしようできるものです。
ただし、プライベートな情報は保護しなければならず、作品で誰かが損害を生じても、著作権者は責任を持ちません。
・ロイヤルティフリー
・・・一度料金を払うことで、追加料金無しで利用できるライセンスです。
著作権自体は放棄していないので、利用方法や改変などの許可の可否の確認が必要です。
・クリエイティブ・コモンズ(CC BY, CC BY-SAなど)
・・・著作権者が著作権を保持したまま、一定の条件で利用を許可するものです。
比較的自由に使用できますが、ライセンスの種類によっては、著作者の名前の表示などが必要な場合があります。
フリー素材を利用する場合は、利用規約をしっかり読んで、条件を確認しましょう。
・商用利用の可否
・・・個人的な利用はOKでも、商用利用は禁止されている場合があります。
・改変の可否
・・・デザインの変更や、色の変更が許可されているかを確認します。
・クレジット表記の必要性
・・・著作者の名前や素材サイトへのリンクを表示する必要がある場合があります。
・禁止事項
・・・特定の用途(アダルトサイト、違法な目的など)での利用が禁止されていることがあります。
(注意点)
・「著作権フリー」となっていても、実際には利用規約が存在する場合があるので、必ず確認しましょう。
・素材サイトの規約は変更されることがあるため、利用するときはしっかり確認することをおすすめします。
・不明な点があれば、素材提供者に問い合わせるなどして、自己責任で利用するようにしましょう。
ロゴデザインの原則 効果的なロゴタイプ、シンボル、アイコンを作るためのテクニック 単行本
Design Rule Index 要点で学ぶ、デザインの法則150 単行本
まとめ
ピクトグラムとアイコンは、どちらも視覚的なコミュニケーションツールですが、目的やデザインには違いがあります。
どちらも比較的簡単に作れるので、ぜひ挑戦して楽しんでくださいね。