
お正月やお祝いの席で欠かせない「祝箸(いわいばし)」。
なぜ普段のお箸ではなく祝箸を使うのか、その理由をご存知でしょうか?
本記事では、祝箸を使う意味や基本的なマナー、お正月に箸袋へ名前を書く際のデザイン・ルールについて分かりやすく解説します。
祝箸をお正月やお祝いに使うのはなぜ?

祝箸(いわいばし)とは?
祝箸とは、お正月や結婚式などの慶事で使われる、両端が細くなっている特別なお箸のことです。
祝箸に込められた4つの意味と特徴
・両端が細い(神人供食・しんじんきょうしょく)
一方を人が、もう一方を神様が使うためです。
神様と食事を共にすることで、ご利益を授かるとされています。
・中央がふくらんでいる(はらみ箸)
中央の太い形状が「米俵」や「子孫繁栄(お腹が膨らむ)」を連想させ、五穀豊穣の願いが込められています。
・折れにくい「柳の木」を使用
しなやかで頑丈な柳を使うことで、「お祝いの席で箸が折れる」という縁起の悪い事態を防ぎます。
・長さは「八寸(約24cm)」
末広がりの数字である「八」にちなんだ、大変縁起の良い長さです。
お正月における祝箸(いわいばし)の正しいマナー

祝箸を正月に使う際は、準備から片付けまでいくつかの大切な作法があります。
・【大晦日】箸袋に名前を書き、神棚(または鏡餅のそば)に供える
家族それぞれの名前を箸袋に書き、大晦日のうちに神棚や鏡餅の近くにお供えしておきます。
・【元旦】家長が箸を下ろし、右向きにセットする
元旦の朝に箸を下ろします。
お膳に並べる際は、箸先が右側を向くように置くのが基本です。
・【食事中】箸先は「一寸(約3cm)」までを使い、両端使いはNG
汚してよいのは箸先の一寸(約3cm)程度です。
もう片方は神様が使う側なので、ひっくり返して「取り箸」として使うのはマナー違反です。
大皿料理には別に取り箸を用意しましょう。
・【期間】松の内(または三が日)まで同じ箸を洗って使う
祝箸はお正月期間中、毎日洗って繰り返し使います。
期間は地域の慣習に合わせ、三が日、または松の内(関東:1月7日、関西:1月15日など)まで使用します。
使い終わった祝箸の正しい処分方法
役目を終えた祝箸は縁起物です。感謝を込めて正しく処分しましょう。
・神社の「どんと焼き」でお焚き上げする
お正月飾りや古いお守りと一緒に、地域の神社で行われる「どんと焼き(左義長)」に出すのが最も丁寧な方法です。
・家庭で処分する場合は、塩で清めてから自治体のルールに従う
どうしても家庭のゴミとして処分する場合は、祝箸を白い紙に包み、塩を振って清めてから、各自治体の分別ルールに従ってゴミに出します。
他の生活ゴミとは別袋に分けるとより丁寧です。
祝箸袋の正しい書き方と名前のルール

祝箸は家族一人ひとりに専用のものを準備し、箸袋の正面にある「寿」という文字の下に名前を書き入れます。書く人や役割によって、以下のように書き方が異なります。
・家族の名前(家長が記入する)
家族それぞれの名前を個別に書き、一家の主(家長)の箸袋には「主人」と書き添えます。
・料理を取り分けるための箸(取り箸)
大皿や重箱から料理を取り分けるための共通の祝箸には、関東では「海山(うみやま)」、関西では「組重(くみじゅう)」と記入します。
・来客用の箸
お客様用の祝箸を用意する場合は、箸袋に「上(かみ)」と書き入れます(※来客の予定がない場合は、無理に用意しなくても問題ありません)。
(まとめ)
今回は、お正月やお祝いの席に欠かせない「祝箸(いわいばし)」の意味やマナー、箸袋の書き方についてご紹介しました。
祝箸の形や扱い方には、一つひとつに大切な願いや伝統が込められています。
正しいマナーと書き方を身につけて、ぜひ神様と一緒に晴れやかな特別な日をお迎えください。