
車椅子を利用している方の中には、病院へ通院しているなど何らかの理由で、必ず外出しなければならないことがありますよね。
天気の良い日だけではなく、雨の日でも外出しなければならいときは、自分で傘を差すのが難しく移動するのも大変です。
また雨の日は車椅子自体も危険なこともあるので、介助者も移動するときも注意しなければなりません。
今回は、車椅子での雨の日に外出するときの注意点と介助方法、雨対策としてのグッズをご紹介します。
***目次***
雨の日の車椅子外出に潜む「6つのリスク」と注意点

雨の日の車椅子での移動には、晴れの日にはない特有のリスクが存在します。
安全に外出するためにも、まずは「車椅子自体」と「利用者・介助者」の2つの視点から、注意すべきポイントを正しく把握しておきましょう。
車椅子自体の注意点とリスク
① 雨濡れによるサビや機械の故障
一般的な車椅子は「防水仕様」ではないので、雨に濡れたまま放置すると、金属部分がサビたり、駆動部が劣化して故障することがあります。
特に電動車椅子の場合は、バッテリーの充電ポートや操作パネルに水滴が付着すると、ショートを起こして突然動かなくなる恐れがあります。
② 路面やスロープでのスリップ・転倒
雨の日はマンホール、白線、駅のタイル、そして傾斜のあるスロープなどが大変滑りやすくなります。
タイヤがスリップしてブレーキが十分に効かなかったり、バランスを崩して転倒したりする危険性があるため、晴れの日以上の慎重な操作が求められます。
③ タイヤやハンドリムの濡れ・汚れによる操作性の低下
タイヤが濡れると、車椅子を自走するための「ハンドリム(外側の輪)」まで水や泥で汚れてしまいます。
手が滑ってしまい、思い通りにブレーキをかけたり進んだりできなくなるため、自走する方にとっては大きな負担となります。
利用者・介助者の注意点とリスク
④ 身体が濡れることによる体温低下
車椅子ユーザーは移動中に身体を大きく動かさないことが多いため、雨に濡れると急激に体温が奪われ、体調不良を引き起こす原因になります。
本人だけでなく、介助者も含めた徹底的な防水対策が必要です。
⑤ 利用者本人は「片手で傘を差す」ことができない
自走式や電動式の車椅子を一人で操作する場合、両手(または片手と認知)を使って運転するため、傘を差しながらの移動は不可能です。
「少しの雨だから」と片手で傘を持ち、もう片方の手だけで車椅子を操作しようとすると、まっすぐ進めず蛇行したり、いざという時にブレーキが間に合わなくなったりして非常に危険です。
⑥ 介助者は「両手操作」が絶対原則(傘差し介助はNG)
車椅子を介助(プッシュ)する際、安全を確保するためには必ず両手でグリップを握る必要があります。
片手で傘を差し、もう片方の手だけで車椅子を押す行為は、急な段差や傾斜に対応できず、車椅子ごと転倒させてしまう恐れがあるため絶対に避けてください。
雨が降っているときの介助方法は?

(雨の日の車椅子介助方法(雨対策)は?)
①車椅子利用者レインコートなどを着せる
・・・利用者が濡れないためにレインコートを着せます。
レインコートより、大きさにゆとりのある「ポンチョ型」のレインコートの方が、楽に着ることができます。
利用者や車椅子ごと、包む大きさの物もあります。
②介助者は両手をあける
・・・介助者は常に両手で車椅子を操作しなければなりません。
片手に傘を持つことは、とっさに車椅子の操作ができず危険なので避けてください。
傘ではなくて、レインコートを着て車椅子を介助する方が良いです。
③飛沫を防ぐ
・・・車椅子利用者が座っているのは低い位置なので、自転車や自動車などからの飛沫がかかることがあります。
足元まで包み込めるようなレインコートで、飛沫を防ぎましょう。
水たまりのある道路では、十分注意して歩行してください。
④信号待ちに注意
・・・信号待ちの時も自動車の飛沫や水撥ねに気を付けましょう。
車道から少し離れて、水がかからないような場所で信号待ちをしてください。
⑤目立つ服装にする
・・・雨の日は視界が悪いので車椅子に気が付かないこともあるので、なるべく目立つ色のレインコートを着て、周りの人が車椅子に気が付くようにしましょう。
車椅子利用者の雨対策グッズをご紹介!

(ポンチョ型レインコート)
車椅子用のポンチョ型レインコートは、車椅子全体を包み込むタイプがおすすめです。
ポンチョの中で車椅子に座ったまま上から被るので、手足を動かすことができ足元も包まれているので、雨や飛沫を防ぐことができます。
肌寒いときも防寒着として利用できるのが良いですね。
(車椅子用アンブレラ)
車椅子と利用者をスッポリとビニールハウスのように包むもので、雨風を遮断するので車椅子利用者は傘を差すことやレインコートを着る必要はありません。
天気の良い日は折りたたむことができ、取り外しが簡単にできます。
(車椅子用傘スタンド)
車椅子に簡単に付けることができ、雨の日や晴天のときの傘の固定をするスタンドとして使用できます。
折りたたみができるので、使用しないときはコンパクトに収納することができます。
ただし、風の強い日や雨が強いときは、安定性に不安があります。
まとめ
雨の日はなるべく外出しないことが良いですが、外出する場合はポンチョ型レインコートを着て、介助者に車椅子を操作してもらいましょう。
介助者がいない場合や雨の強い日は、外出する日を別の日に振り替えることも検討してくださいね。