
街中では色々な人が歩いていますが、その中で「白杖」を持つ人を見かけることがあります。
白杖は、なんとなく視覚障害者の人が使う道具というのはわかるので、安全に歩行することができるのか、何か手助けをした方がよいのかと気になることも多いですよね。
でも、どんな手助けをするとよいのか、よくわからないので、見守るだけ・・・。
そこで本記事では、白杖とは何か、種類と使い方、白杖を持つ人への声掛けマナーなどについて、わかりやすく解説します。
白杖を持つ人に出会ったとき、どのように声を掛け、どんなサポートをすればよいのかを知っておくことは、誰にとっても大切な思いやりの一歩です。
***目次***
白杖とは何ですか?種類にはどんなものがあるの?

(白杖とは?)
視覚に障害のある人が、道路や通路、部屋、施設などを安全に歩くために使う杖のことです。
周囲とのコミュニケーションツールとしても使われ、主な役割には以下のものがあります。
・視覚障害者であることを周知する
・・・杖が白いので、周囲の人や車などに「視覚障害があります」ということを知らせ、注意を促します。
白い色は、視覚障害者であることを示す国際的なシンボルであり、夜間でも目立ちやすいようにしています。
・路面の障害や情報を知る
・・・杖の先を歩行先の路面に触れることで、見えにくい点字ブロック、段差、障害物、傾斜、穴などの足元の障害や情報を知ることができます。
・安全歩行の確保
・・・歩行先の障害を事前に知ることで、衝突や転倒などをしないように安全を確保します。
(白杖の種類)
白杖は、使う人の目的や状況に合わせて、いくつかの種類があります。
・直杖
・・・継ぎ目の無い一本の杖で、基本タイプです。
丈夫で耐久性があり、歩いているときの障害物を察知したり、周囲へ存在をアッピールすることに適しています。
・折りたたみ式
・・・杖本体が数段に分かれて折りたたみができるタイプです。
コンパクトに収納でき、必要なときだけ取り出して使用できるのが便利です。
・スライド式
ラジオのアンテナのように、伸び縮みさせて長さを調節できるタイプです。
これもコンパクトになるので、バッグに入れたりでき携帯性に優れています。
これらの他にも、杖の先端(石突)が尖っているとか、ゴム製、ローラー式などがあります。
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白杖の使い方は?赤いテープに込められた意味とは?

(白杖の使い方)
白杖は、視覚障害者が安全に歩くために使う道具ですが、主に以下のような使い方をします。
・タッチテクニック
・・・白杖を体の前に出し、手首を支点にして左右に弧を書くように、トントンと杖先で地面をたたきながら歩きます。
進路方向の障害物や段差を確認しますが、音の反響も周囲の状況を知る上で参考になります。
・スライドテクニック
・・・タッチテクニックと同じように前方の障害物などを確認します。
タッチテクニックのようにトントン地面をたたくのではなく、左右にスライドさせます。
点字ブロック上や、連続的に路面を歩く際や静かな場所を歩くときに使います。
(赤いテープの意味は?)
白杖の全体は白が使われているのがほとんどですが、先端や中央当りに「赤いテープ」を貼っている人がいます。
これにはどんな意味があるのでしょうか。
・周囲への目印
・・・白杖自体が「ここに視覚障害者がいる」ということを周囲に知らせていますが、「赤いテープ」を貼ることで、より強いアッピールをするために使われています。
注意を促すためには黄色テープもありますが、赤の方がより強いイメージがあります。
・反射材として使用
・・・横断歩道の白い部分や雪の中を歩く時にも目立つように、赤いテープを貼っていることがあります。
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白杖を持つ人への正しい声掛けマナーとは?

白杖を持つ人を見かけて何か手助けがしたいと思っても、どのように「声掛け」をしたらよいのかわからない人が多いと思います。
白杖を持つ人に対する声掛けについては、正しい声掛けマナーというものがあるので、知っておきましょう。
(声掛けマナーとは?)
・いきなり手をつかまない
・・・いきなり手をつかむことは、健常者でも障害者でもびっくりするので辞めてください。
何か助けようと思う気持ちは大切ですが、相手を驚かせないようにするのが重要です。
少し離れた正面か斜め前から「お手伝いしましょうか?」と声を掛けるようにしてください。
・相手の返事を待つ
・・・声を掛けても、相手の反応があってから行動しましょう。
視覚障害者の人も、手伝いをしなくてもよい人や、自力でできることもあり、全てお手伝いが必要とするわけではありません。
「お願いします」などの返事を待ってから、お手伝いを始めましょう。
・案内するときは、腕を持ってもらう
・・・道案内をするときは、障害者の人に案内する人の腕(肘とか肩)を持ってもらいます。
案内する人は、半歩ほど前を歩くようにしましょう。
・進路の状況を伝える
・・・歩行先の段差、階段、障害物、曲がり角などについて手前で一度止まり、「○○に曲がります」「段差があります」「階段があります」「横断歩道があります」など、具体的な状況を伝えてから再度誘導してください。
・体にはなるべく触れない
・・・相手の腕や白杖に触れたり、体を押したり引っ張ったりするのは、不安や危険につながるので絶対してはいけません。
・「ありがとう」と「お気をつけて」で完結
・・・誘導やサポートが終わったら「ここまでで大丈夫ですか?」と声を掛け、「ありがとう」などお礼を言われたら、「お気をつけて」と笑顔で伝えて完結です。
お互いに気持ちの良い「安全歩行」の実現です。
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まとめ
白杖を持つ人への声掛けは、特別なテクニックや知識がないとできないというものではありません。
正しい声掛けマナーは、安全なサポートを行うための、気遣いの一つです。
白杖を持つ人が、安心して街を歩ける社会にするための第一歩になりますよ。