
「食」に対する考えは人それぞれですが、「ビーガン」という植物ベースのライフスタイルをご存知でしょうか。
ビーガンは、動物や環境を守るという考え方を持つ人々で、その考え方に共感を持つ人や実践している人は、世界中にいるんですよ。
「へ―、どんな人たちなの?」と、気になる人もいるんじゃないでしょうか?
そこで本記事では、ビーガンとベジタリアンとの違いや生き方の意味や、ビーガン食品は健康に良いのかなどについて解説します。
「ビーガンを良く知らない」と思う人も、その優しい生き方をちょっと見てみませんか?
***目次***
ビーガンとは?ビーガンとベジタリアンの違いは?

(ビーガンとは?)
動物に由来するあらゆる食品や、製品を避けるという主義に基づいたライフスタイルを実践する人たちのことで、「完全菜食主義者」とも呼ばれています。
そうすると、ベジタリアンのような菜食主義の人?と思う人も多いですよね。
でも単に菜食主義というだけではなく、動物の命が係わる革製品や毛皮、ウール、シルクなどを一切使わないようにすることで、衣食住の全てで動物への保護を重視しているのも特徴の一つなんですよ。
(ビーガンが避けるもの)
・食事(動物由来の食べ物)
・・・肉、魚介類、卵、乳製品(牛乳、チーズ、バターなど)、蜂蜜など。
・衣服などの生活(動物由来のもの)
・・・革製品(ベルト、鞄、靴など)、動物の毛を使ったウールやシルク、毛皮、動物実験を経て開発された化粧品や日常品など。
ベジタリアンは、一般的に肉と魚介類を食べない「菜食主義者」として知られています。
ただし、ベジタリアンの中でも卵や乳製品を食べる人も食べない人もいます。
ビーガンも菜食主義者と言えますが、最も完全な菜食主義者と言えるでしょう。
一般的なベジタリアンとの違いは、主に以下のようになります。
・肉、魚介類・・・ベジタリアンは食べない、ビーガンも食べない。
・卵・・・ベジタリアンは食べることが多い、ビーガンは食べない。
・乳製品・・・ベジタリアンは食べることが多い、ビーガンは食べない。
・はちみつ・・・ベジタリアンは食べることが多い、ビーガンは食べない。
・動物性製品(革製品など)・・・ベジタリアンは必ずしも避けない、ビーガンは避ける。
上記のように、ベジタリアンは菜食主義で肉や魚介類を避け、野菜中心の食生活ですが、必ずしも動物由来の物を食べないということではありません。
人によっては、肉や魚介類は食べないけど、他の動物由来の素材を食べるという人はいます。
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動物や環境を守る生き方の意味は?動物の皮を使わない?

(ビーガンの生き方の意味)
・動物を犠牲にしない
・・・ビーガンの生き方には、「動物を犠牲にしないで生きる」という意味があります。
すなわち、動物に由来するものは一切食べない、身に付けない、利用しないという考え方ですが、ほかに食べ物だけでなく、衣類や日用品にまで配慮し、動物が苦しむ原因になる行為を一切避けるということも生き方の一つなんです。
動物を食べることや利用するために飼育するなどのシステムに加担せず、その命の尊厳を守るということです。
(動物の皮は使わない)
ビーガンは、動物の命を奪うことによって作られる革製品や日用品などは一切使用しません。
それじゃ、どんなものを使用しているの?と疑問に思う人もいますよね。
動物由来のものは使いませんが、合成皮革(フェイクレザー)、コットン、麻、リネン、竹製品などの植物由来の素材や、人工素材を使用しています。
確かにそれらの素材でも、オシャレや生活を楽しむのには、問題がないですよね。
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ビーガン食品は健康にいいの?栄養不足にならないの?

ビーガンの食生活や考え方に共感する人もいるでしょう。
でも「肉や魚介類などの栄養のある食材を避けて、健康的に大丈夫なのか?」と、単純に疑問に思う人も多いと思います。
そこで、ビーガン食品と言われるものについて、考えてみましょう。
(主なビーガン食品)
・生活習慣病などの予防
・・・野菜や果物、豆類、穀物、ナッツ、種子など植物性の食材が中心となります。
これらの食品は、動物性脂肪の摂取が抑えられ、食物繊維、ビタミン、ミネラル、抗酸化物質が多く含まれているので、心臓病や糖尿病、高血圧などの生活習慣病の予防や、腸内環境の改善などに良い影響を与えると言われています。
・ダイエット効果
・・・動物性食品に比べて、カロリーや脂質が低いですが、食物繊維が豊富なので満腹感を得やすいので、ダイエットへつながります。
(ビーガン食品にデメリットはあるのか)
ビーガン食品はヘルシーですが、動物性食品を完全に避けるので、不足する栄養があるというデメリットはあります。
どんな栄養が足りないかというと、たんぱく質・鉄分・カルシウム・ビタミンB12などが不足しやすいと言われています。
そのため、不足しやすい栄養については、ビーガン食品の組み合わせや、サプリメントなどで栄養バランスをとることが必要だと思います。
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まとめ
ビーガンの優しい生き方については、ちょこっとは理解できたかと思います。
また、ビーガン食品も選び方とバランス次第で、健康的に続けられる食事ではあります。
ただし、ビーガン食品を試してみたいと思っても、妊産婦や授乳中の方、成長期のお子さん、高齢者の方は、特に栄養不足のリスクが高いため、専門家(医師や管理栄養士)に相談してから進めるようにしてくださいね。