
北海道で登山やアウトドア活動をする場合、ヒグマと出会うリスクをゼロにすることはできないため、出会ってしまうことや襲われる可能性があります。
そのため、万が一ヒグマと出会ったらどう逃げるべきか、どう対策すべきかを知っておくことが重要です。
本記事では、ヒグマと出会わないための基本対策と、出会ったときの対処法と逃げ方をご紹介します。
また、熊対策グッズや武器が、本当に効果があるのかも解説します。
ヒグマとの遭遇は、決して他人事ではないということを理解して、自然を楽しみましょう。
ヒグマと出会わないための基本対策とは?
・ツキノワグマ
・・・体長1.2m~1.8m、オス50kg~120kg、メス40kg~70kg程度。
本州だけに居る熊で、植物中心の雑食性です。
なわばりに入ったり、いきなり出会ったりしたときに人を襲うこともあります。
ヒグマと比べて凶暴ではないにしろ、危険な動物です。

・北海道のヒグマ
・・・オス成獣体長2.0~2.8m、250kg~500kg、メス100kg~300kg程度。
雑食性ですが、鹿やサケ、小動物も食べ、肉食の傾向も強いです。
また、人間の生活圏にも現れ家畜を襲うこともあり、出会ったときに人を襲うこともあります。
ツキノワグマと比較すると、体長で約2倍近く、大きさで約3倍、また凶暴さでも比較になりません。

(ヒグマと出会わないための基本対策)
・音で存在を知らせる
・・・熊の中には人間がそばにいるのに気付かない場合があり、いきなり出会うとびっくりして攻撃することがあります。
事前にクマ除け鈴やラジオなどの音を鳴らして、人間の存在を知らせることで、ヒグマが人間と会うのを嫌がるように仕向けます。
・単独行動をしない
・・・単独の場合、襲われるリスクが高いですが、複数人で行動していると、ヒグマも逃げる可能性があります。
・フンや足跡があったら引き返す
・・・フンや足跡があったら、必ず早急に安全な場所に引き返してください。
・ゴミは出さない、食べ物は持ち歩かない
・・・食べ物やゴミの匂いは、ヒグマを引き寄せてしまいます。
食べ残しやゴミなどの匂いのするものは、密閉容器に入れて必ず持ち帰るようにしてください。
・子熊に近づかない
・・・子熊がいるときは近くに親熊が必ずいるので、とても危険です。
子熊を守ろうとして、非常に攻撃的になり、人を襲うことが多いです。
・早朝・夕方・夜間の行動は避ける
・・・ヒグマは薄暗い時間帯(朝夕)に活動することが多いので、行動するなら日中の明るい時間帯が安全です。
熊鈴 消音機能付き 真鍮製 熊よけ鈴 【プロ登山家推奨】 大音量 驱熊铃 熊よけベル 登山 鈴 トレッキング 山歩き ハイキング 山菜取り 熊 鈴 ベル
熊鈴 熊よけ鈴 消音機能付き 収納袋付 小型 軽量 熊よけベル 熊よけグッズ 登山 トレッキング ハイキング 山歩き
ヒグマと出会ったときの正しい対処法と安全に逃げるには?

正しい対処法と安全に逃げる方法は、状況によりますが基本としては次のように行動することを心掛けてください。
(対処法)
・遠くにヒグマがいるのを発見したとき
・・・距離が離れているときは、慌てずに静かにその場所から離れます。
大声を出すことや激しい動きをすることは、ヒグマを興奮させ攻撃的にさせる可能性があるので絶対にしないでください。
・ヒグマに気付かれた場合
・・・ヒグマから目を離さずに、ゆっくりと後ずさりして距離を取ってください。
背中を見せて走って逃げると、必ず追いかけられるので危険だと思ってください。
・近距離でばったり出会った場合
・・・落ち着いて、ヒグマから目をそらさないようにします。
襲われる可能性もありますが、ほとんどのヒグマは立ち去ることが多いので、そのままじっとしていましょう。
ヒグマが離れていくのをしばらく確認してから、音を立てないで騒がないようにその場を離れます。
・ヒグマが離れない場合
・・・首筋や頭などを手で防護して、できればヒグマとの間に樹木などの障害物を挟む位置にいきましょう。
リュックを持っている場合は、ゆっくりと外して地面に置いて、ヒグマの注意をそらします。
ヒグマがリュックに興味を持った場合は、そのリュックを取り戻そうとしないで、諦めてください。
ヒグマは一度手にすると、自分の物と思い必ず取り戻しに来るので、大変危険です。
・ヒグマが威嚇行動をしているとき
・・・地面を叩くとか、牙を見せたり、突進するような姿勢の場合は危険です。
できれば、背中を見せないで距離を取りたいところですが、何とか身を守る姿勢であとずさりしてください。
・攻撃してきたとき
・・・地面に伏せて頭と首を手で覆って、急所を守ってください。
運が良ければ、ヒグマが立ち去るかもしれないので、ひたすら我慢します。
運が悪ければ、その時点で人生が終わります。
(安全に逃げるには?)
ヒグマが遠くにいて距離がある場合は、静かにその場所を離れることで何とかなりますが、近距離で出会った場合は、これで安全という方法は難しいです。
安全に逃げるというよりも、山登りやアウトドアでヒグマのなわばりに入る場合は、熊出没情報や生息情報をしっかり確認して入山するようにしてください。
万が一、ヒグマの形跡を見つけたら、その時点で引き返し、ヒグマと出会わないことが一番安全です。
POLICE MAGNUM 熊撃退スプレー 中型 (全国の複数の国公立機関・地方自治体正式採用品/JSDPA認定品) B-609
TW-1000 ドイツ製・熊よけペッパー 弾道液体ジェット 【ペッパー スタンダード 2 [63ml]
熊対策グッズや武器は本当に効果があるのか?

ヒグマ(または熊)対策グッズが色々販売されていますが、万能な物はなく、使い方を間違えると逆効果もあるので注意してくださいね。
(熊対策グッズ)
・熊除けスズ
・・・音で人間のいることをヒグマに知らせるには有効です。
また、人間同士でお互いの存在を確認することにもできます。
ただし、ヒグマの中には、音を気にしない個体もいるし、何の音だろうと思い近づく個体もいます。
全ての熊が近づかない訳では無く、スズの音で周囲の音が聞き取れないこともあるので、過信はいけません。
・熊撃退スプレー
・・・熊の目や鼻を刺激する成分を吹きかけるスプレーで、一時的に攻撃を防ぎ、撃退することが期待できます。
ただし、風向き次第で自分にかかる恐れがあり、ヒグマに命中しないこともあります。
また、効果のある距離は5m程度であり、樹木や草や笹などがあるとヒグマに届かないこともあります。
値段も高価で、試し打ちもできないし、出会いがしらのときはとっさに使えないことがあります。
・ホイッスル
・・・人間の存在を知らせるために使用しますが、効果は熊除けスズと同程度です。
ただしスズと違い、自分で吹かなければならないので、持続性がなく疲れます。
(武器:なた、ナイフ)
「なた」は、まさかりよりは軽く、木の枝を払ったりするときに使用します。
ただし、「なた」や「ナイフ」があるからといって、ヒグマと戦うのは絶対無理です。
相手は2mを超え、300kg以上の怪物です。
パワーもスピードも、人間の力ではどうにもならないので、武器を持っていても役には立ちません。
武器を持っていれば何とかなるという、浅はかな考えは捨ててください。
熊撃退スプレー 熊よけスプレー 熊 の スプレー 熊スプレー
熊鈴 消音機能付き 熊よけ鈴 【プロ登山家推奨/真鍮製で遠くまで響くきれいな音色】 大音量 登山 トレッキング 山歩き 山菜取り 熊よけベル
まとめ
ヒグマ対策や逃げる方法など色々ありますが、確実に安全ということはありません。
一番の安全策は、ヒグマのいるところへは近づかないことです。
どうしても行く場合は、ヒグマ対策を頭に入れて、少しでも危険を感じたら引き返すことが必要です。