
「いつの間にか骨折」
これは、本人が気がつかないうちに骨折してしまうという、特に高齢者に多く見られる骨折です。
この骨折は、痛みや違和感があったときにすでに重症になっており、やがて寝たきりになる可能性が大きいのです。
そのため、この骨折のことを理解し、対策を考えることが必要です。
本記事では、いつの間にか骨折の原因と症状、治療法と病院へ行くタイミング、骨折を防ぐ予防ポイントについて解説します。
骨折を防ぎ、健康な生活を送るために、ぜひ最後までご覧ください。
***目次***
「いつの間にか骨折」とは?高齢者に多い原因と症状は?

(いつの間にか骨折とは?)
「いつの間にか骨折」 とは、明らかな外傷や転倒がないにもかかわらず、いつの間にか骨が折れていたという骨折です。
特に高齢者に多く見られ、骨粗鬆症(こつそしょうしょう) が主な原因です。
骨折という重症なのに、気付かないとはちょっと怖いですよね。
( いつの間にか骨折の主な原因)
・骨粗鬆症
・・・骨の密度が低下し、もろくなることで、軽い負荷でも骨折しやすくなります。
見た目ではわからないので、骨密度検査を行って確認する必要があります。
・加齢による骨の老化
・・・骨の新陳代謝が低下し、回復力が衰えます。
いわゆる老化によるものなので、防ぐのは難しいです。
・運動不足
・・・運動不足で骨や筋肉が衰え、脆弱化してしまいます。
・栄養不足
・・・カルシウムや、ビタミンDの不足による骨の強度低下も原因のうちの一つです。
(いつの間にか骨折の症状)
・軽い腰痛や背中の痛みがある。
・身長が縮んだと感じる。
・原因不明の鈍い痛みがある。
・背中など姿勢が悪くなる。
・動作時や安静時に痛みが強くなる 。
・痛みが徐々に悪化する。
・転倒しやすくなる。
・寝返りが打ちにくい。
・起き上がりがつらい。
該当する症状があったとしても、痛みがそれほど無い場合があるので、そのまま放置していることも多いようです。
特に、背骨(脊椎)の圧迫骨折 は自覚症状が少なく、知らないうちに進行してしまうことが多いようです。
痛みだけではなく、身体の動きなどに違和感がある場合は、早めに病院を受診することが重要です。
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骨折したらどうする?治療法と病院を受診するタイミングとは?

いつの間にか骨折が疑われる場合は、慌てずに冷静に対処することが必要です。
そこで、一般的な骨折の治療法や病院を受診するタイミングについて、詳しくご説明します。
(骨折したらどうする?)
・冷やす
・・・骨折した部位を冷やすことで、腫れや痛みを軽減します。
アイスノンなどをタオルで包んで、15分~20分程度冷やしましょう。
・固定する
・・・骨折した部分を動かさないように固定します。
市販の三角巾や包帯などで固定するか、清潔なタオルなどで患部を優しく包み、動かないようにしましょう。
・高く上げる
・・・できれば、骨折した部分を心臓よりも高い位置に上げて、腫れを軽減させましょう。
・病院を受診する
・・・これらの応急処置を行った後、早急に病院を受診しましょう。
(病院を受診するタイミング)
骨折が疑われる場合や以下の症状が現れた場合は、早めに病院を受診しましょう。
・原因不明の痛み
・・・腰や背中に原因不明の痛みが続く場合。
・身長が縮んだと感じる
・・・身長が極端に縮んだ場合、圧迫骨折の可能性があります。
身長が縮んでも自分ではわからないことが多いので、定期的に身長を測ることをおすすめします。
・強い痛み
・・・日常生活に支障が出るほどの痛みがある場合は、すぐに病院へ行きましょう。
・軽い痛み
・・・軽い動作でも痛みが出る、または強くなる場合。
筋肉痛などの場合もありますが、念のため病院の診察を受けたほうがよいです。
・腫れ
・・・患部が赤く腫れている場合は、骨折または骨折に近い症状が疑われます。
・変形
・・・骨が変形しているように見える場合。
・内出血
・・・患部に青あざができている場合。
・姿勢の変化
・・・急に姿勢が変化し、猫背が目立つようになった場合。
・力が入らない
・・・患部に力が入らない場合は、無理して力を入れてはいけません。
骨折以外に神経系統の異常も考えられるので、病院へ行きましょう。
・ポキッという音が聞こえた
・・・音が出た部位や体に異変が無いかチェックしてみましょう。
痛みや異常があった場合は、病院へ行きます
・転倒後に痛み
・・・転倒後に痛みがあり、歩行が困難な場合。
これらの症状がなくても、少しでも不安な場合は、整形外科を受診し、レントゲンやMRIなどの検査を受けるのが安全です。
(病院での検査と治療)
一般的にレントゲン検査やCT検査などを行い、骨折の有無や程度を診断します。
治療法は、骨折の種類や部位、重症度によって異なります。
・ギプス・コルセット固定
・・・骨がくっつくまで、ギプスやコルセットで固定します。
・牽引
・・・重りを利用して骨を引っ張り、正しい位置に固定します。
・手術
・・・骨を接合したり、金属プレートやボルトで固定します。
(骨折の治療期間と注意点ポイント)
「治療期間」
骨折の種類や部位、年齢、治療法などによって異なりますが、一般的には3ヵ月~6ヶ月程度と言われています。
「治療の注意点ポイント」
・安静
・・・骨がくっつくまで、患部を安静にすることが大切です。
ただし、腕の骨折の場合に、治療に支障のないように適度に歩くのは良い場合があります。
・痛み止め
・・・鎮痛薬、湿布、ブロック注射で痛みを止めます。
医師の指示通りに行うようにしてください。
・リハビリ
・・・医師の指示のもと、リハビリを行い、筋肉の萎縮や関節の拘縮を予防します。
・定期的な通院
・・・定期的に通院し、治療経過を確認しましょう。
・骨を強くする治療
・・・カルシウム、ビタミンDや骨粗鬆症治療薬で治療します。
治療薬や栄養補助食品は、医師と相談して使用しましょう。
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骨粗鬆症による骨折を防ぐ!予防のポイントと生活習慣とは?

(骨粗鬆症を予防するためのポイント)
骨粗鬆症になると骨がもろくなり、「いつの間にか骨折」を引き起こしやすくなります。
骨折を予防するには、骨を強くする生活習慣を取り入れることが重要です。
(骨折を防ぐための生活習慣)
・栄養バランスの取れた食事を心がける
・・・骨を丈夫にするための栄養素を積極的に摂りましょう。
・カルシウム(骨の主成分)
・・・牛乳、チーズ、ヨーグルト、小魚、大豆製品、緑黄色野菜など。
・ビタミンD(カルシウムの吸収を助ける)
・・・鮭、サバ、いわし、きのこ類、卵など。
・ビタミンK(骨の形成を助ける)
・・・納豆、ほうれん草、ブロッコリー
・タンパク質(骨の強度を高める)
・・・肉、魚、大豆製品、卵など。
・節酒
・・・過度の飲酒は、骨の形成を阻害し、骨折のリスクを高めます。
節度を保った飲酒をしましょう。
(適度な運動で骨を強くする)
・体重をかけない運動
・・・ウォーキング、水泳、ヨガ、ストレッチなどがおすすめです。
・負荷をかける運動
・・・筋力トレーニングは、骨を刺激し、骨密度を高める効果があります。
ただし、無理をしてトレーニングで怪我をしないようにしましょう。
・日光浴
・・・日光を浴びることで、ビタミンDが生成され、カルシウムの吸収が促進されます。
天気の良い日は、お散歩しましょう。
・禁煙
・・・喫煙は、骨の吸収を促進し、骨密度を低下させるため、禁煙することが大切です。
(転倒を防ぐ工夫をする)
転倒が原因で骨折することが多いため、日常生活での安全対策も重要です。
・カーペットやマットの段差をなくします。
・滑りにくい靴やスリッパを履きます。
・トイレや浴室、階段に手すりを設置します。
・転倒を防ぐために、バランス感覚を鍛えることも大切 です。
・視力の低下は転倒の原因になるため、定期的に眼科を受診します。
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まとめ
骨折は、放置すると後遺症が残る可能性もあります。
少しでも異常を感じたら、早めに医療機関を受診し、適切な治療を受けるようにしましょう。