
病院から退院するときや、退院後に不幸にも死亡してしまったときなど、お世話になった医師へ感謝の気持ちを伝えたいときがあるのではないでしょうか?。
しかし、どのような言葉で書いたらよいのか、形式や内容はどうするのかなど、わからないことがあると困ってしまいますよね?
本記事では、そのような方に主治医に対するお礼の基本構成や、無事退院したとき、退院後に死亡した場合のお礼の例文をご紹介します。
また、医師へのお礼のマナー、書き方と注意点についても解説しますので、ぜひ参考にしてください。
***目次***
主治医へのお礼状の基本構成とは?無事退院した時の例文は?

(主治医へのお礼状の基本構成)
主治医へのお礼状を書く際は、以下の構成を参考にすると書きやすくなります。
基本的な構成なので、わかりやすいかなと思います。
・時候の挨拶
・・・文章の始めには、一般的に「時候の挨拶」を書きます。
例文:立秋を過ぎ、暑さも和らぎ始める頃となりました。
時候の挨拶は必ず書かなければならないものではなく、「お世話になっております」「突然のお便り申し訳ございません」などの挨拶文でも良いと思います。
・自己紹介
・・・誰からの手紙かを明確にし、簡単な挨拶から始めます。
例文:〇〇病院〇〇科でお世話になりました△△です。
・相手への安否の言葉
・・・相手に対して安否の言葉を書きます。
例文:先生におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
安否の言葉は、大体定型的な言葉になります。
・感謝の気持ちを述べる
・・・治療や診療に対する感謝の気持ちを書きます。
例文:入院中はいつも丁寧に診ていただき、おかげさまで無事に退院することができました。
・現在の状況報告
・・・回復状況や現在の健康状態を簡単に伝えます。
例文:今では日常生活も問題なく送れるようになり、感謝の気持ちでいっぱいです。
・今後の抱負
・・・医師や病院の今後の活躍を祈る言葉で締めます。
例文:これからも先生のご活躍を心よりお祈りしております。」
・結びの言葉
・・・感謝を改めて述べて締めくくります。
例文:本当にありがとうございました。
※基本的な構成なので、必ずこの構成で書くというわけではありません。
感謝の気持ちが大切なので、自分なりの構成でも全然かまいませんが、相手に対して失礼のないよう考えましょう。
(無事退院した時のお礼状:例文)
○○先生
立秋を過ぎ、暑さも和らぎ始める頃となりました。
〇〇病院〇〇科で診療していただきました△△です。
先生におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
入院中は先生をはじめ、スタッフの皆さまの温かいご対応と、先生の的確な診断・治療のおかげで、無事に退院することができました。
現在は自宅で療養を続けながら、日常生活に少しずつ戻れるよう努めております。
先生のご尽力により、元気な生活を取り戻せたことに心より感謝申し上げます。
これからも先生のますますのご活躍をお祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。
△△年〇月〇日 〇〇 〇〇
※この例文をもとに、あなたの具体的なエピソードを加えると、さらに感謝の気持ちが伝わるお礼状になります。
主治医へのお礼状!退院後に死亡した場合の家族からの例文は?

病院を退院後に家族が亡くなった場合でも、治療や看護に尽力してくれた医師やスタッフへの感謝を伝えることは、遺族にとっても大切な心遣いです。
この場合、医師が努力してくださったことや、亡くなった患者さんの頑張りに触れ、感謝の気持ちを伝える内容にするのが適切です。
以下は参考例です。
(退院後亡くなった場合:例文1)
〇〇先生
立秋を過ぎ、暑さも和らぎ始める頃となりました。
先生におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
突然のお手紙で失礼いたします。
〇〇病院〇〇科でお世話になりました、故△△の家族の○○でございます。
このたびは、先生をはじめスタッフの皆さまには、入院中から退院後に至るまで、多大なるご尽力をいただきまして、心より感謝申し上げます。
退院後、△△はしばらく自宅で穏やかに過ごしておりましたが、先日〇月〇日に静かに息を引き取りました。
最期まで家族とともに過ごせたのは、ひとえに先生の適切な治療と温かいお心遣いのおかげでございます。
先生が常に真摯に寄り添ってくださり、本人も「先生がいてくれて本当に心強い」と申しておりました。
改めて、故人に代わりまして厚く御礼申し上げます。
先生の益々のご活躍とご健康を心よりお祈り申し上げます。
本当にありがとうございました。
△△年〇月〇日 〇〇 〇〇(家族の名前)
(退院後亡くなった場合:例文2)
○○先生
突然のお手紙で失礼いたします。
先生におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
〇〇病院〇〇科でお世話になりました、故△△の家族の〇〇でございます。
この度、母が永眠いたしました。
長い間、母の治療に尽力していただき、誠にありがとうございました。
特に、〇〇(具体的なエピソード)の際は、先生の温かい励ましの言葉が、母にとって大きな支えとなりました。
おかげさまで、母は最後まであきらめることなく、懸命に病気と闘うことができました。
心から感謝しております。
先生のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
△△年〇月〇日 〇〇 〇〇(家族の名前)
(退院後亡くなった場合:例文3)
○○先生
立秋を過ぎ、暑さも和らぎ始める頃となりました。
先生におかれましては、ますますご清祥のこととお慶び申し上げます。
突然のお手紙で失礼いたします。
〇〇病院〇〇科でお世話になりました、故△△の家族の○○でございます。
この度、父が永眠いたしました。
長きにわたり、父を診ていただき、誠にありがとうございました。
〇〇先生をはじめ、病院の皆様には、いつも丁寧にご対応いただき、感謝しております。
特に、〇〇(具体的なエピソード)の際は、皆様の温かいサポートのおかげで、家族一同安心して父を見送ることができました。
心より御礼申し上げます。
先生のご健康とご活躍を心よりお祈り申し上げます。
△△年〇月〇日 〇〇 〇〇(家族の名前)
医師へのお礼で気を付けたいマナー!お礼の書き方と注意点とは?

医師へのお礼を伝える際は、感謝の気持ちがしっかり伝わるよう、マナーを適切に守ることが重要です。
(医師へのお礼で気を付けたいマナー)
・丁寧な言葉遣いを心がける
・・・お礼状では、敬語を正しく使い、失礼のないようにします。
形式ばりすぎず、感謝の気持ちを中心に、自然な文章を心がけましょう。
・具体的な感謝の内容を述べる
・・・単に「お世話になりました」と書くだけでなく、「先生が〇〇してくださったおかげで、〇〇することができました」など、治療や診療でのエピソードや印象深い対応について触れると、感謝の気持ちがより伝わります。
例文:夜遅くまで診察していただき、的確なご判断のおかげで回復に向かいました。
・簡潔にまとめる
・・・長すぎる文章は相手の負担になる可能性があるため、簡潔に感謝の気持ちを伝えます。
・未来への祈りや応援を添える
・・・医師や病院の今後の発展を願う言葉を入れると、好印象を与えます。
例文:これからも先生のご活躍をお祈り申し上げます。
(注意点)
・金銭や高価な贈り物を避ける
・・・公務員の立場にある医師や、規則が厳しい病院では金銭や高価な贈り物を受け取れない場合がほとんどです。
必要以上に負担をかけないため、手紙や簡単な品物(お菓子や花など)を贈る場合は、病院の規定を確認してください。
また、お礼に対して無理強いはしないようにします。
禁止されている場合は、病院の方針に必ず従いましょう。
・お礼状を渡すタイミング
・・・感謝を伝えるタイミングは、退院後落ち着いてから送ると良いでしょう。
タイミングが遅れても、「遅くなりましたが…」と一言添えれば、失礼になりません。
・個人情報に配慮する
・・・病院宛に送る場合、封筒や便箋に記載する名前や住所などは必要最低限にし、プライバシーに配慮します。
・感情的になりすぎない
・・・感謝の気持ちを伝えることに集中し、感情的な表現や医師やスタッフに対して、過度な賞賛を控えます。
誠実で謙虚な内容が好まれます。

まとめ
感謝の気持ちを丁寧に伝えるお礼状や言葉は、医師やスタッフにとっても励みとなります。
心を込めて書くことを大切にしましょう。